今年の酷暑に先立つ陽気ですね。春服なんて括りはいずれ無くなるんじゃあないでしょうか?
昨年に引き続きブログを担当いたします69期立山亜佑と申します。
昨年の本公演では舞台監督として参加しましたが本年度は念願の照明としての参加となりました。
さて、この照明というのはじみーなセクションでして、音響とか映像とか衣装とかは「センスがいい!」とかなんとかお褒めの言葉を頂いているのを横目で確認しているのですが、「いい照明でしたね!」と言われることは同業者を除いて基本的にありません。みなさんも「いい照明」なんて言われてもピンときませんよね?
照明ってなにをしているのかしら…ちょうどいいので照明が完成するまでの道のりをご説明しようと思います!
🌟プラン組み🌟
プランというのは作品の中で照明がどう光るか、どんな空間を作るか決めることです。演出家さん脚本家さんからイメージを聞いたり相談することもありますが時に「好きなようにやっちゃってテヘペロ♪」みたいなことを言われど、どーしろと!となることもしばしば。
たとえ「こんな風にしたい!」と思ってもまだまだ初心者。手札が少なさ嘆きつつも自分のできる範囲でやらなくてはなりません。また予算や劇場のサイズでやれることも変わってきますから、「やりたいこと」と「できること(自分の能力)」と「できること(物理)」のバランスをできる限り取れるようウンウン悩みます。ここが1番すり減ります…
🌟機材発注🌟
必要なものを頼むこと!以上です!
大事なのは何度も数を数えること…!
〜ここから本番週!〜
本番週というのは仕込み+場当たり・ゲネ+本番を合わせたもののこと。ここを乗り切るために私は馬場のドンキでユンケルを買いだめします。
🌟仕込み🌟
まっさらな状態の劇場を公演ができるようにしていきます!照明のお仕事は主に二つ、照明機材を吊るし、必要なところに向けるシュートという作業をします。これが大変。先日私が照明を担当した演劇倶楽部「バカンス」では50灯ほどの灯体を吊りましたが普通か少ない方…?そして脚立に乗っての作業のため慎重に、かつ時間通りに終わらせなくてはなりません…!おわらねぇっ!と叫びながらえっさほいさと肉体労働…1日目にしてHPが半分近く減ります😭
(📸私の相棒たち!)
🌟あかり作り🌟
仕込みが終わったらあかり作りのお時間です!実際に吊った照明で各シーンのあかりを作っていきます。
これが精神的にくるというか、自分のセンスを問われるというかなんというか…頭で考えていたものを舞台に上げるとどうしてもズレが出てしまうので変更したりする必要があったりとやることはたくさん。しかしゆっくりしていたら次に進みません。この数時間だけは入試直前の受験生ばりの集中力を発揮します!笑
🌟場当たり・ゲネ🌟
場当たりは照明や音響、映像で変化があるシーンを抜粋して確認することです!ここで役者さんの動きを再確認したり、どのくらいの速度で次のあかりを変えるか決めたり、さっきあかり作りの時間で作ったあかりで大丈夫かどうか改めて見てみたりします。やっぱり役者さんが実際に立っているとイメージが変わるもので、「やっぱりここ変!」と悲鳴をあげたり、演出家さんから「もうちょっと色味変えて欲しい」とお願いされたりと休む暇はありません。
さて、やっと場当たりが終わった!と思ったら次はゲネです。ゲネでは本番通りに公演のリハーサルをします。もちろんここまでで仕事が終わっていれば最終確認!本番に緊張しないよう慣れることも大事ですし、通すからこそわかる注意点をメモしていきます。
🌟本番🌟
意外とここが1番落ち着いているかも…?
無事各回が終わることを見守ります。気になるところは幕間で修正!さぁ!楽ステまで駆け抜けます!!
と、いかがだったでしょうか…?なんだかずっと忙しいようですが、ベテランさんだともっと余裕があるのでしょうね…精進精進!
さて、照明というのは裏方ではありますが観客の皆さんの視界にずっと存在しています。そしてなんの変哲もない四角い部屋がオレンジ色の光で照らされれば夕焼けに、役者さんにスポットライトを当てれば劇的に、照明が舞台に及ぼす力は強く、強すぎてとても怖くなってしまいます。私がつくったものが演出家さんの本当に望むものではなかったら?もっと役者さんを活かせるあかりがあるのでは?他の照明さんだったらどう考えるんだろう…?と不安は尽きません。
けれど照明をつけた時の世界がキラキラ広がっていくあの感覚、自分のつくったあかりが実際に舞台に乗る時の幸福感(ドバドバアドレナリン)は到底誰にも譲れません。苦労した分嬉しさもひとしおですね!
そんな照明の魅力に取り憑かれてしまうのも困ったもので最近は公演を見るたび「ここはどうやってつくってるんだ…?」と上ばかり見てしまいます。
そんな私も今は1番最初に書いたプラン組みの真っ最中…!ウンウンいってるところを見かけたらそっとユンケルを差し入れてくださいね。
ご予約(立山亜佑扱い)
https://ticket.corich.jp/apply/251786/032/
劇団木霊2023年本公演
『牡牛座の群島』
主宰|工藤英翔
作・演出|小林創
日時|
5月18日(木)18:00〜
5月19日(金)19:00〜
5月20日(土)13:00〜/18:00〜
5月21日(日)13:00〜/18:00〜
記録映像公開|5月25日(木)19:00
予約開始|4月11日(火)20:00
料金|無料(フリーカンパ制)・全席自由席
会場|早稲田大学大隈講堂裏 劇団木霊アトリエ
Web|
https://oushizanoguntou.studio.site
お問い合わせ|gekidankodama.2023.05@gmail.com
主宰|工藤英翔
主宰補佐|栖田ひまり
作・演出|小林創
出演|
翠
大石水月
和沙
きよすけ
須貝文音
栖田ひまり
ダニエル
演出補佐|工藤英翔 佐野史奈 琇 春名高歩 ぴ まさはる 峯川遼子 麗乃
舞台監督|佐野史奈
舞台監督補佐|うりのつる 橘美海 春名高歩
舞台美術|薄田千夏
舞台美術補佐|阿部綾 石川日菜子 まさはる
照明|立山亜佑
照明操作|まさはる
照明補佐|翠 石川日菜子 遠藤大希 木下みのり 髙島弘行 麗乃
映像|麗乃
映像操作|うりのつる
映像補佐|工藤英翔
音響|琇
音響操作|花城凛 らノ
音響補佐|峯川遼子
音楽|ホシダマサオミ
衣装|ぴ
プラン協力|橘美海
衣装補佐|橘美海 トラツグミ 傍見秋 コウシロウオヤマ[劇団森]
Web|工藤英翔
Web補佐|和沙 園部綾香
制作|阿部綾 木下みのり
制作補佐|遠藤大希 傍見秋 花城凛 額信ガク[劇団森]
宣伝美術|園部綾香
宣伝美術補佐|髙島弘行 殿畑直弘 らノ 倉田そら[劇団森]
撮影|笠羽流雨 [倒藝家]
アーカイブ映像撮影協力|シナリオ研究会
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