女、20歳。/『トランス』


※タイトルは内容と関係ありません



皆さま、いかがお過ごしでしょうか?

こちら劇団木霊2020年本公演『トランス』公演ブログです。
今回は当公演に役者として参加させていただいている、細谷が務めてまいります。どうぞ最後までよろしくお願いいたします!


二十歳、令和の決断 2020.4.27



はじめまして。
劇団木霊67期、細谷天歩です。ホソヤテホと読みます。名字も名前もよく間違われます。でも間違えてもらって構いません。名前の無国籍感というか非固執感、とても気に入っています。Julieとか태허とか色々な響きで何とでも呼んでください。


そんなことはさておき。名前はもういいのです。薔薇という名の花は……🥀ということで、早速進めていきたいと思います。


これは役者ブログなので、ブログというものを始めていかなければならないのですが、
私はこれまでブログを書いたことがありません。それに(役者内で)トップバッターという立場にも慣れていません。なんと不慣れが二拍子揃ってしまいました。緊張します。

でも、どうか安心してください。「ピンチはチャンス」とかいう全米が泣いたレベルに信頼性ゼロの合言葉を、高校時代の校長がよく言っていました。


すみません、関係ない話を一旦挟みます。『ぼくの先生はフィーバー』って曲、あの歳であの歌唱力に表現力に不気味さを魅力的に出せるの凄くないですか?この前聴いて感動してしまって。9歳、すごいなあ。

関係ない話、一旦終わります。失礼しました。これだけは、どうしても言いたくて。
では本題に戻ります。

まず、ブログってどうやって書くの?


ブログって不思議です。
特定の誰かへ送る手紙とも違くて、だからといって第三者の読んでくれる誰かがいないと成り立たない。それに私は間違いなく、そこの誰かに向けてこれを書いてます。不特定多数への手紙といったところでしょうか。

いや、でもやっぱり第三者の誰かではなく、貴方に向けて書いてると思うのです。
たとえばこれを読んでくださっている方が、どのような方なのか私には分かりません。
今これを書いている瞬間も、誰かが読んでいるかもしれない未来の瞬間にも、
私には、いつどこで誰がこれを見ているのかなんて到底分からないわけです。

でも"いま"これを読んでくださっている方は、私がまさに"いま"書いている文章を読んでくれてるってことで、

この文章はきっと過去に書かれたものだけど、いま私が書いているこの文字たちはずっと時間を抱えたまま"いま"を持ち続けていて、

となれば貴方と私はきっと、"いま"まさにリアルタイムで向かい合っているってことになるんじゃないか。

そしたらもう貴方は紛れもなく私の相手で、つまりのっぺらぼうの誰かじゃない、第二者としての貴方と私なのではないかなと、そう思ったわけです。

それが"いま"を共有してるってことなのかな、と思います。だからこそ、今を感じられるような、生きていて続いていくような、そんな文章を書けたらいいなと。は、想いながら書いています、難しいですけど。

二十歳、造詣と懐疑  2020.3.15


でもその"いま"を共有するってことについて、そこに焦点を当てて考えていくと、やっぱり「演劇」という所ににたどり着いてしまうんじゃないかなと思います。
演劇って、…という風に始めてしまうと収集がつかなくなるくらいあまりに規模の大きい話なので、
私なんぞが語れるものではない、とも思うんですけど、でもやっぱりこんなに「すごい」ものはないというか。


風が吹いたり、家族が喧嘩したり、心がざわざわするあの夜も。全部演劇だなあと思ったり。まあ、これは大学で教わった所謂演劇の定義とは異なりますけど。



あくまで社会的な意味ではあるのですが、新型コロナウイルス流行による自粛要請に伴い様々な社会の変化に身を置いている中で、やはり演劇や芸術の存在についても考える機会が多かったように感じます。

ただ、だからといって対面式の演劇の必要性が浮かび上がったという単純な話ではなく、
むしろこれまでに変わり続けることのない生きる上での核のような部分がありありと浮かび上がってきたような、

二十歳、密を避ける 2020.6.11



元通りにするのではなく、枠組み自体を変えるということ。原点へと回帰すること。誰かが人前で叫んでいるだけで面白いと思う感覚。唐十郎と沢田研二の格好良さについて…


考えることは山とあって、たぶん考えてない人間なんて存在しないし、何事も考えなきゃ始まらないんだけど、

でもやっぱり、

はやく自然と身体を共鳴させて、世界に現前したい!話はそれからなんじゃないか?って。

"いま"を体感するのは、みせてるからだよ、って。



突然ですが、ここで今日の一曲。zicoで『artist』です。どうぞお聴きください。


でも結局、様式も総意も何にも変わらない。むずかしいな。カントリーマアムの大きさはあんなに変わり続けるのに。むずかしい。


でもきっと、どんな時代のどんな世の中のどんな場所でも色々なアプローチの形が模索されていて、常に、だからオーケー。みんなで一緒に死の舞踏でも踊ろう。オブラディオブラダ


世界は何にもオーケーじゃないけれど。



二十歳、死の様相と言語は慣習 2020.5.25



そんな私は、ナウオンでオンライン稽古というものを体験しています。
私の参加する『トランス』の座組では、日々zoom会議を利用しながら皆で集まって、本当に沢山の事をお話ししながら、色々な方法で公演にアプローチしています。
(あらアプローチってなんて便利な言葉!)


私にとってはオンラインを通じて何かをやるということ自体が初めてで、
かなり辿々しくて皆には申し訳のない部分もあるのですが、何というか常に新しい発見が沢山あります。
人によって外の環境や照明が違うから、顔の映り方や色合いがバラバラで面白かったり、
誰かがミュートしながら話し始めると皆が慌てて教えようとしたり、


まあ毎日色々と面白いことが起きるわけですが、やはり存在することにはいつも考えさせられますし、不思議です。


これまでは現前すること自体、何かの前で何かを発する、"いま"身から何かを起こして発すること自体に興味があって、

その存在そのもの、いや存在とも違うな何て言えば良いのだろうでも、私の感覚上に確かにある「ソレ」から、何かのヒントを得ていたように思うのですが、


身体や前の空間に突きつけるように声を発声することが阻まれるリモートでは、これまでの方法では中々上手くいかない。
やり方が変われば方法も変わるのは当たり前なのですが、何というかずっと自分に不足していると感じていた根本的なものが、ここに来て何か取っ掛かりを見つけたような、そんな気がしています。履き違えていたというか、それこそ「ソレ」への別のアプローチというか


気がしているだけなので、本当はまだ何も分かっていません。でも模索している状態がどうやら悦ばしいストレスだったり、難しいけどでも止めたくないな、とも。

二十歳、ドランと私 at the farm  2020.5.12


うーん、"いま"って何なのだろう。

生じゃないから生を考えるというのは。ていうか生ってなんですか。刺身ですか?私は穴子が食べたい。


でも、もし過去の関わり方と未来の想像の狭間の点に今があるとしたら、
"いま"というのは、今だけを生きていても得られるものではないのかもしれない。

そしたら"いま"というのは手探りで丁寧に獲得していくもので、それはやっぱり、あの舞台たちにあったのかもしれません。



え、何の話?
あれです。今とにかく言えることは、人が食べている姿は、それはもう愛おしいということですよ。鍋パーティーしたいよね。

二十歳、美しい時間たち 2020.2.19



あ、大変、躁鬱の後者に入った。この文章の質について考えてたら空から落ちたくなってきた。いやむしろ上がっていきたい。ん?その先はもう分裂、だからまず筆を休める。

やっぱり『마더』のキム・ヘジャの踊りは最高!


たぶん言いたかったのは、私にとって演劇とは「癒し」であり苦い薬だったということ。
あと犬は可愛さで世界を無双するし、オムライスの固めとふわとろは永遠の二択だし、窪塚のインスタライブは全世界が観るべきだし、私は菅田将暉だということ。


あれ、ブログの内容ってこれで大丈夫なのでしょうか。結局ブログというものが何か分からないまま、筆を下ろすことになってしまいました。そしてたぶん引用の使い方間違えてる。でも「チャンスはピンチ」ですからね。あれ、逆だっけ?まあいいっか。

二十歳、同期と朝の銀座にて 2020.2.7


最後になります。

予想を超えた長さになってしまったのですが、ここまで読んでいただいた方がいたら、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございます。もしかしてレポート課題も、手紙だと思えば楽しめたのかもしれませんね。


こんなに語ったのに、頭の中が全然収まらなかったです。表出むずかしい。みつをくらい収められる人間になりたい。でも、だって人間だもの。てほ。


嗚呼、でも

やっぱり私はあの場に出たい…鏡に向かって語るのはやめて、



それでは、いつかまた会えた暁には
皆で輪になって踊りましょう。
let's groove🤞


♪『Fade To Grey』Visage


細谷・M・天歩






劇団木霊2020年本公演
『トランス』
主宰|菅原茉利奈
作・演出|弁象庵

Coming soon...



劇団木霊

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