初めまして。66期の内藤です。
役者ブログも終盤になってきました。
今回の役者陣の中では自分は先輩です。今まで先輩に囲まれてばかりであったため、後輩とともに作るのは何だかこそばゆく、先輩らしくしなきゃなあと思いつつ、後輩の考えがしっかりしていて落ち込む日々です。
今回のブログは、最近思ったことをぼのぼのと書こうかなと思うので、お暇な方は読んでいってください。
〈道の話〉
突然ですが、自分は延々と続くまっすぐな道が好きです。あまり写真は撮りませんが、こういう道を見ると下手なりに撮ってしまいます。なんででしょうね、小さい頃に何かトラウマでもあるのでしょうか。生憎皆目見当もつきませんが、とにかく好きです。この写真の道の隣に美味しいうどん屋さんがありました。旅行はその土地で何をしたかとか見たかとかは結構覚えているタイプです。でも、どこの土地に行ったのか、地名をてんで覚えていないものですから、両親からは記憶力がないと一笑されてしまいます。悲しい話ですね。
結局、この写真の道は歩けませんでした。家族と一緒にいたから、というのもありますが、「行ったら帰ってこられないかもしれない」みたいな漠然とした不安が心の中にあったのかもしれません。いや、きっと「面倒臭い」としか思っていなかったかもしれません。格好良いこと言ってみたさに負けてしまいました。いつか、ずーっと歩いて行ってみたいものです。
まあ、でも実際、ずっと続いている道なんて無いんですけどね。たくさん撮ってきた「まっすぐな道コレクション」のいくつかも、よーく目を凝らせば行き止まりが見えているわけです。自分の見たいものだけ見ていて、見たくないものは目を背けているのかもしれません。なんか不穏ですね。自身の浅ましさが露呈している感じ。話を変えましょう。
〈雨の日の話〉
海の上にも雨は降るんだよなあ、とふと雨の日に思いました。至極当たり前のことです。自分たちの生きているところに雨が降るのだから、大海原に雨が降ることなんて当然のことなのですが、なんだかこの事実にふふっと笑ってしまいました。綺麗なおはじきを祖母からもらったときと同じ気持ちです。なんてことない物や事実を、大切で綺麗なことのように思えるのだなあと思いました。なんだかとてもくすぐったい気持ちです。この気持ちはずっと大事にしていたいなあと思った雨の日でした。
〈アトリエの話〉
夜に布団の中に入ると、色々なことを考え込んでしまう癖があります。なんであんなこと言ってしまったんだろう、とか、早く台詞覚えなきゃ、とか、そろそろ就活始めるべきだよな、とか、考えても仕方がないことを延々と考えてしまうわけです。布団に潜ったらすることは寝ること一択のはずなんですけどね。悪い癖です。そんな悪癖のせいで、この前、「あ、もうアトリエで役者やスタッフをできること、なくなってしまうのかな」と急に悲しくなり、涙ぐんでしまいました。なんて情緒不安定なんでしょう。自分でもびっくりです。でも、コロナの影響が尚も強い今、「演劇をする」ことはもちろん、今まで当たり前だと思っていたことが当たり前にできなくなってしまった。こんな時に、「今まで『当たり前』ができていたことに感謝をせねば!」みたいなことを言うつもりは毛頭ありませんが、やっぱりコロナが流行らなかったパラレルワールドを想像してしまうのです。夜だからでしょうね。昼間はボケーっと生きているツケが夜に回ってしまっているのです。
だけど、『トランス』はアトリエで実施できるかもしれない。自分の人生の中で、少なくともあと一回はアトリエで行われる公演に関われるかもしれない。この文章を読んでいる皆さんには伝わっているか分かりませんが、現在内藤はとても嬉しい気持ちでいっぱいです。なんだかワクワクしています。自分はそれなりにアトリエが好きであると自覚していましたが、真逆ここまでとは。なんだか気恥ずかしいです。
ところで、今回自分が演じる役のお名前が、自分の好きな小説にも登場するんです。ただの偶然、特に大した意味なんてないのですが、そんな些細なことでさえ嬉しくなってしまいます。「嬉しい」って楽しいですね。
もうブログって難しい。この文章の殆どは掲載日の4日前から書き始めていて、なんなら1週間前から何を書けば良いのかと悩みの種として頭の中で駆けずり回っていたのです。なのに出来上がったものはこんなものです。まあ、そんな程度です。大した期待はしていません。ですが、きっと『トランス』は良い作品になっていると思います。うーん、なんとも説得力のない。今までの文章からどうやってそんな言葉に着陸しようと試みたのか。何度も推敲した上での、このブログとなっていますが、どうしたって自分の技量以上の文章は書けないのだから仕方がありません。これ以上、自分の痴態を晒す前に、ブログを締めようと思います。
ぜひ『トランス』を、そして現在の劇団木霊を観に来てください。
劇団木霊2020年本公演
「トランス」
主宰 | 菅原茉利奈
作・演出 | 弁象庵
Coming soon...
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