弁象庵です。演出…何を書いてよいやら、とんと見当がつかぬ。なにせまだわからないことが多すぎる。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
目黒です。演出ブログは何を書いたらいいか分からん!!!ということで最近考えてることを書くことにします。下はアトリエ活動再開直後の大扉の写真です。光!
〜もくじ〜
▶︎演出スタッフブログ然になろうとしたが
▶︎人生の目標「一体化」(こわい)
▶︎占いのイメージ
▶︎たまねぎの空洞と胃と子宮
▶︎演出スタッフブログ然になろうとしたが
役者・音響・照明・美術・衣装・制作・舞台監督、演劇が出来るまでには本当に様々な役割とステップがあるわけですが、木霊の場合、そのほとんどに最終的なgoを出すのが演出の仕事です。こう書くとワンマンな偉い人って感じします。特に演劇の演出家と聞くと厳しくて難しいイメージもついて回るものですが、案外そうでもないなと思っています。
まず演出の手には脚本が渡されます。自分が書いたにしても他人が書いたにしても、現在の演出にとってその脚本は明らかに他者です。自己自身であるはずない。これに対して向き合い解釈するところからはじめます。
続いて解釈をどのように表現にするか考えます。つまり伝達の手段ですが、この際にどのように『見られるか』という観客の眼に同化しようと努めます。これまで自分がどのように『見てきたか』という蓄積が試される場でもあります…
そしてその伝達手段を、実際に現実に発生させるのは、役者やスタッフの身体や活動です。演出は(実は)自分では何もしない(!)。稽古では、その手段を考えたり変えたり提案したりされたり揉めたり盛り上がったりします。
演出って、はじめからおわりまで、ずーっと他者に伝え続ける役割なのです。
『トランス』では、脚本の解釈・伝達手段・実践のほとんどが、役者やスタッフ当人の発想です。全員が一寸ずつ演出やっていくような。それぞれに作ったものがひとつにまとまる、という[個⇔集]の軸が曖昧で、こうした融和感覚は面白いところです。
とまあそれらしく書きましたが個人的にはのびのびとやりたいようにやらせてもらっています。みんなやさしいので、甘えてしまうなどしています。ありがとうございます。
▶︎人生の目標「一体化」(こわい)
人間は結局のところ主観でしか考えられないので、諦めて人生の目標を自分勝手に考えます(が人間が偉いということではない)。人間が見ているもの、つくり出したもの、全ては人間にとってのなんらかの媒介(メディア)らしいのですが、それは例えば椅子が人間の体力(?)や静止運動を補填する装置であり、美味しそうな食べ物のCMはその食べ物が貴方の胃に入って細胞になるまでの、あるいは貴方のブランドイメージとなるための、仲介物だと言うことができる、とこんな具合です(たぶん)。つまり人間は自らの外にある何か(能力や元素やイメージ)と一体化し続けることで生きています。では、結局何と一体化すれば、わたしの生は満足するのでしょうか?ひたすら疲労して、お腹が減り、承認欲求に呑まれ、その終着は何処にあるのでしょうか?
たぶん死です。満足するというか、死して分解され、あらゆる自然と一体化できる自由な分子になること、その状態になるというだけだと思います(思想が強くない?)。あれ、じゃあ死ぬのなんか怖くないな〜...あれ...とここにたどり着くのに、目黒は3分かかります。その3分の間に、恋人に愛されたいとか、社会と仲良しになってお金と余裕が欲しいとか、思う訳ですが、これらも結果一体化のまやかし(かどうかはやってみないと分からない)に過ぎないのかもしれないと足を止めるともう一歩も動けやしないですね。なんてこった......でも、死ななくても、分子になれることがあります。死ななくても、産み出すと、それは分子です。
▶︎占いのイメージ
ふむ…ここ3、4年で何かを失いましたか…うん、ああやっぱり…そしてそれを取り戻したいと思ってるけど、まだあなたの元には帰って来てない…なるほどね…でもそれね、大丈夫です、36歳までに帰ってきます。大切なのは、あなたがちゃんと忘れないで繋がりを意識しておくことと、あとは常に黄色い何かを身に付けること。黄色ってね、力が、結束させるっていう力があるから。あとはそう…学生?くらいかな?中学、高校、そこら辺で自分を変える人に出会いましたよね…?そうだよね、でその人とは今連絡とってる?はい、あんまりとってないのね、あのね、もうすぐ何かしらで関わることになるよ、はっきりわかる形か、気付かない形かはわからないけど、関わる。その人は、あなたの人生でとっても大事な人、それは家族恋人友達どれでもいいけど、とにかく大事な人だから、誠意を持って良い関係を築いてね。はい、それじゃあありがとうございました。
ー オイオイ、欲しいものを恣にしたいとか言って、どこまで我儘なの!
ー 許してほしい、小さな余白をどうにかってだけ、これだけ、少しだけなら、許してほしい
▶︎たまねぎの空洞と胃と子宮
以前に書いた衣装ブログで、たまねぎの話をしたのですが(下のリンクより読めますのでぜひ......)、
社会的・文化的アイデンティティがたまねぎの果肉の一層一層だとすると、「わたし」の正体(果肉を引きつけ続けるもの)というのは芯の部分だと思います。しかし何と恐ろしいことか、芯は空洞です。
どひゃ〜〜〜となって、そういえば肉体にも空洞があるなと思い出します。胃や子宮(は世の中の大体半分ぐらいの人に)などなど。時々腹を割って内臓を握ってみたくなるものですが、痛そうなのでやめています。しょうがないから穴からなんとか埋めようかな〜と思っても、すぐ空っぽになるのですね。こわい。こわいな〜〜もうどうすればいいか分からないですね、踊りましょう。『トランス』は今アトリエという胎内で空洞を埋めている訳ですが、それももうすぐ立ち消えます。映像に残るということと、空間を埋め続けているということとは、全く違います。それでも、目撃してほしい、の、ですけれど......
▶︎最後に
ここまで雑記にお付き合いいただいた貴方、本当にありがとうございます。いろいろ書いたのですが、とにかく歌って踊って時を待っていると、全部どうにかなるんです。これはとてもすごい知恵(すごい)なので、みなさん困ったら歌って踊りましょう。自分のペースになったり、似た香りの人が集まってきたりするかもです。どうか、どうか、その時の貴方に適当な風が吹きますように......
劇団木霊2020年本公演
「トランス」
主宰 | 菅原茉利奈
作| 弁象庵
演出| 弁蔵庵
目黒ほのか
日時 | 10/13 19:00~10/20 23:59
料金 | フリーカンパ制
当公演は、事前収録した映像の配信となります。
ご予約 |
(↓目黒扱い)
出演 | 内山泰輝
重村眞輝
菅原茉利奈
髙城由
髙橋陸生
富樫萌々香
内藤響子
細谷天歩
演出補佐 | 井上陽氷 高嶋友行 福島未悠
舞台監督 | 紫藤拓磨
舞台監督補佐 | 宮崎樹里愛 渡辺大成
舞台美術 | 田中香穂
舞台美術補佐 | 河合咲良 笹田レイ 紫藤拓磨
音響・操作 | 石原里衣子
音響補佐 | 香梨 前田朱音 宮崎樹里愛
照明 | 小川大河
照明補佐 | 鏡原すず 福島未悠 ユリアヤ
照明操作 | 青柳みなと
映像・操作 | 西村智翔
映像補佐 | 鏡原すず 濵瑞希 福島未悠 目黒ほのか
記録映像 | 宮崎樹里愛
記録映像撮影補佐 | 井上陽氷 河合咲良
記録映像編集 | 西村智翔 弁象庵 目黒ほのか
衣装 | 目黒ほのか
衣装補佐 | 笹田レイ にいづま久実
制作 | にいづま久実
制作補佐 | 井上陽氷 田中香穂
宣伝美術 | 河合咲良 深見莉子
宣伝美術補佐 | 鏡原すず 亀川ふみか 下野はな 髙城由 田中香穂 細谷天歩 渡辺大成
Web | 鏡原すず
Web補佐 | 紫藤拓磨
総合企画 | 重村眞輝
撮影 | 下野はな 渡辺大成
0コメント