なんで音響やってんだろ/『YOKO』

こんにちは、劇団木霊3年代 公©︎こと石原です。本公演「YOKO」では、音響トップ(チーフ)をつとめます。

3年代なのに、ここまできてクレジット名を変えてしまいました。読み方は「はむちゃん」です。私はハムスターのおしり(いわゆる"はむけつ”)をこよなく愛しています(写真でしかみたことありません)。いつか飼いたいな、だけどわたし、生涯ハムスターを飼うことはないと思います。飼いたいな〜って願ってるくらいがちょうどいい、とか、演劇ってそんなのばっかりだ!うんざりだ!


(写真:ヌーミレパークで展示されてたモニターの裏側。どんなにデジタルちっくなものでも、配線を見ると人を感じます)


◎ほにゃらら

木霊のブログで、なおかつ今は新歓期ですから、ここは真面目に音響のお仕事について話すつもり!でした!が、前回書いたので、今回はちょっと違うことを。

木霊の音響の仕事についてはリンク先を読んでくれると嬉しいな。わりとたぶん(tabun)真面目に書きました🦀

(余談:上のブログ内で”最近『フロントメモリー』(って曲)を聴いてます”って話をしたんですけど。実は去年の本公演からほぼ毎日聴き続け、いまだに1日に1回以上は聴いていて、AppleMusicの再生回数をみたら2021年だけで211回(5/17現在)。人生のテーマソングかもしれません。同じ曲を聴きこむのは特技かもしれないです。)


◎なんで音響やってんだろ???

やっっと本題ですね。ドドン。なんで舞台音響やってるんだろう。素朴な疑問です。舞台音響、すきだけど。すき、と なぜ?なんのため?は結びつかないから難しいよね。

コロナが流行りだして、お客さんをいれての公演ができなくなって、早1年。劇団木霊では、2020年2月を最後に客入れはしていません。録画だったり、生配信だったり。映像という形で画面の向こうにいるお客さんに作品を届けてきました。私は今回の本公演含むすべての映像配信公演で音響を担当してきました。私なりに、形を残してきたつもりです、木霊がすきだから、舞台音響がすきだから。

でもふと思いました、わたしがやっているこれは、演劇、なのだろうか?演劇っぽい、何か別のものなんじゃないか?

客入れの”演劇”と、映像の”演劇”は全く違うものだということは、この一年間演劇をみたり・携わったりしてきた人ならおわかりいただけるかと思います。全然違います。

映像での演劇は、技術力がめちゃくちゃものを言います。音響でいうと、音声が聴きづらければ、そもそもお客さんには届きません。アンケートで普通に”声がきこえづらい” ”よくわからない”って書かれます。そりゃそうですよね。でもこれ、たぶんアトリエでこの劇をみていたら、そんなことないはずなんです。多分普通に声がきこえて、そのストレスは生まれることがなかった。つまり、私たちは今、その場でただ演劇をすること以上のものが求められているということです。多くの演劇に関わる人がそうであったように、例に漏れず私も、これに悩まされています。演劇をやっているこの空間と、お客さんに届ける作品は、別物。じゃあ私が、今ここでつくってるものってなんだろう。私がやりたいのは、綺麗につくられた演劇をお客さんに届けること、だっけ。

ここでタイトル回収、わたしはなんで音響やってるんだろう?映像演劇の音響に、疑問を抱いてしまうのはなぜだろう。たぶん私、お客さんと一緒にすごす本番中の、あの空間が好きだったんです。さっきから”届ける”とか言ってるけど、そうじゃなくて、あの空間を一緒に楽しむことが。お客さんがいることで完成する演劇が。お客さんの温度を感じて瞬間的に変わっていく、これこそが舞台音響の楽しさでした。

こんな時代にそんなこといって、いまだに乗り遅れてるなってすっごく思います。こんなことを言って逃げ続けたくもないし。

だから『YOKO』はそんな私の戦いです。”綺麗に届ける”じゃなくて、わたしもあなたも一緒に楽しめたらいいなあ。5月のじめっとしたアトリエを、画面の向こうで感じてもらえますように。

◎おわりに

私の地元では、毎年ゴールデンウィークにお祭りがあります。去年と今年は開催できていませんが、それはもう、めちゃくちゃ盛り上がります。5月のちょっと暑くなってきた朝夕のにおいは、お祭りが楽しみで仕方なかった私の、高揚感を思い出させます。


お祭りこと『YOKO』まで、あと少しだよ!


劇団木霊2021年本公演

『YOKO』

主宰 | 目黒ほのか

演出 | ユリアヤ

脚本 | マツモトタクロウ

日時 | 2021年 5月21日~24日

21日(金)17:00~

22日(土)12:00~/17:00~

23日(日)12:00~/17:00~

24日(月)12:00~

料金 | フリーカンパ制

観劇方法 | 生配信

ご予約 | 公©扱い

http://ticket.corich.jp/apply/111442/004/

出演 | 大石水月 

岸香保里 

富樫萌々香 

細谷天歩 

ユリアヤ

演出部 | スミタシオン 内藤響子 弁象庵 麗乃 

舞台監督 | 菅原茉利奈

舞台監督補佐 | 橘美海 藤枝拓磨

舞台美術 | 星りこ

舞台美術補佐 | 内山泰輝 河合咲良 清水雄大 髙橋陸生 田中香穂 藤枝拓磨

音響 | 公©

音響操作 | 波多野比奈

音響補佐 | 飯田櫻子 前田朱音 立念法師

照明 | 弁象庵

照明操作 | 麗乃

照明補佐 | 内山泰輝 鏡原すず 清水雄大 深見莉子 福島未悠 幸

映像 | 目黒ほのか

映像オペ | 立念法師

映像配信 | 目黒ほのか

衣装 | 久保友理亜

衣装補佐 | 笹田伶 下野はな 橘美海 目黒ほのか

制作 | にいづま久実

制作補佐 | 樹田ひなた 重村眞輝

宣伝美術 | 深見莉子

宣伝美術補佐 | 久保友理亜 スミタシオン

WEB | 飯田櫻子

WEB補佐 | 鏡原すず

撮影 | 深見莉子

劇団木霊

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